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高松 武一郎*; 橋本 伊織*; 木下 正弘
J.Chem.Eng.Jpn., 17(3), p.255 - 261, 1984/00
被引用回数:8 パーセンタイル:67.11(Engineering, Chemical)非理想溶液を処理する蒸留塔あるいは反応蒸留塔に対する、1つの新しいコンピューターシミュレーション手法を開発した。各成分についての物質収支式を解く際には、トリダイヤゴナル法のアルゴリズムを用いているが、メインをなす計算ループは、巧みな手法によって塔内の液組成分布を独立変数とした多変数のニュートン・ラフソン法である。10通りの数値実験により、この手法がきわめて効率の高いものであり、種々の非理想溶液に対してすみやかに収束解を見い出してくれることを示した。また、熱収支式、多段フィード・多段サイドカット、化学反応をモデルの中に組み込むことはきわめて容易であり、収束性に何ら悪影響を及ぼさないことも実証した。
木下 正弘; 橋本 伊織*; 高松 武一郎*
J.Chem.Eng.Jpn., 16(6), p.513 - 516, 1983/00
被引用回数:5 パーセンタイル:69.88(Engineering, Chemical)先に著者らが非理想性及び反応性の溶液を処理する2相蒸留計算用に開発した新しいシミュレーション手法の考え方が、蒸気相及び2液相の存在する3相蒸留計算に適用された。数値実験を行なうことにより、手法のきわめて良好な収束性を確認した。液相分離の起こる段、各相の組成分布を推定することができた。
木下 正弘
JAERI-M 82-047, 12 Pages, 1982/05
グローブボックスの雰囲気ガス中に漏洩してくるトリチウムを回収するためのシステムの1ユニットとして、フィードバック流れと同位体平衡器を持った単一の深冷蒸留塔が研究対象となっている。この場合、塔は6成分(H,HD,HT,D,DT,T)すべてを処理するが、目的はHとTの分離である。フィードバック流れが存在するために生じる数学的シミュレーションの困難性を克服する1つの手法が示される。かつ、サイドカット段が塔の分離特性にいかなる影響を及ぼすかについて調べられている。
木下 正弘; 成瀬 雄二
JAERI-M 9657, 13 Pages, 1981/08
水素同位体分離用深冷蒸留塔の厳密な動特性解析を行うのに先立ち、解析に必要なモデル式の導出を行った。モデルは、各成分間の蒸発潜熱の相違、トリチウムの崩壊熱、塔壁を通しての熱移動、圧力損失、溶液の非理想性、多段フィード及び多段サイドカットなどのあらゆるファクターを考慮しており、液ホールドアップをも可変として取り扱うものである。
木下 正弘; 成瀬 雄二
JAERI-M 9656, 16 Pages, 1981/08
Boyntonが多成分蒸留計算用に開発したモデルは、ヤコビアン(多次の正方行列)を解析的に求めることができるという利点を有している。本研究の目的は、このモデルを水素同位体分離用深冷蒸留塔に拡張することである。トリチウムの崩壊熱、溶液の非理想性、多段フィード及び多段サイドカットを考慮できるようにモデルを改良し、基本式の導出及び解析手順の整理を行った。
木下 正弘; 松田 祐二; 成瀬 雄二; 田中 吉左右
Journal of Nuclear Science and Technology, 18(7), p.525 - 539, 1981/00
被引用回数:11 パーセンタイル:78.11(Nuclear Science & Technology)深冷蒸留法は、核融合炉燃料給排気系の水素同位体分離プロセス用として最も有望視されている方法の1つである。そこで、深冷蒸留法に関する研究開発の第1段階として、深冷蒸留塔の定常時の分離特性を解析するためのコンピューターコードを開発した。4本の蒸留塔と2基の同位体平衡器から構成される典型的なシステムを対象とし、システム最適化のための詳細なパラメーターサーベイを行い、全理論段数、還流比、フィード供給段位置が塔の分離特性に及ぼす影響を明らかにした。また、トリチウムの崩壊熱の影響について調べ、フィード中にトリチウムが高濃度で含まれている場合にはかなりの分離性能低下が起こるため、還流比を増すか、塔の回収部を冷凍しなければ性能は確保できないという重要な結果を得た。さらに、現在までに報告されている工学データをもとに、各塔の概略の規模(充填高さ、塔内径、コンデンサーの負荷など)を評価した。